熱中症対策〜食事編〜

みなさん、おはようございます!理学療法士の奥間です。
今回は、熱中症対策の「食事編」の紹介をしたいと思います。
ところで、熱中症対策をするには、どのような栄養補給が必要かわかりますか?
わからなかった皆様方に文献等で推奨されている、必要な栄養素・栄養補給するタイミングなどを記載していきたいと思います。

まず、「暑くなる前」「暑くなってから」「熱中症になってから」
上記の3パターンでまとめてみました。

対策時期 食生活の
注意事項
強化する
ポイント
摂取すると
良い栄養素
暑くない時期
(長期的予防策)

   ・規則正しい食生活
・偏りのない食事
・十分な休息

 

筋肉量の増加
膠質浸透圧の増加
暑熱環境への順応の促進
タンパク質
(アミノ酸)
ビタミンC
暑くなってから
(短期的予防策)
暑熱環境で失われた
水分・電解質・ビタミンの吸収
水、ナトリウム、カリウム
カルシウム、マグネシウム
ビタミンB群
抗酸化作用 ビタミンC、E
βカロテン
熱中症になってから(治療) 固形物は慎重に
タンパク質は避ける
水分
迅速に経口補水液療法を
実施する
汗から失われた
電解質
ナトリウム
ナトリウム
カリウム

上記の表を参考に、どのような栄養素をどういう状態の時に摂取すればいいことがわかると思います。
簡単に、摂取すると良い栄養素は
①タンパク質②カリウム③ナトリウム④カルシウム
⑤マグネシウム⑥ビタミンC⑦ビタミンB1

となります。
次に、この7種類の栄養価が高い野菜・果物を紹介します。

野菜 果物
タンパク質 ゆで枝豆、ゆでそら豆、生ニンニク 日本栗、アボカド、ドリアン
カリウム 山芋、里芋(水煮)、自然薯(生:山芋の事)
焼き芋(さつまいも)
バナナ、夏みかん、メロン
カルシウム ゆで小松菜、ゆで春菊、ゆでちんげん菜 キンカン、ハスカップ
キウイフルーツ
マグネシウム ゆで枝豆、ゆでごぼう、ゆでほうれん草 日本栗、ドラゴンフルーツ
キワノ(ツノニガウリ)
ビタミンC 赤ピーマン(油炒め)、赤ピーマン(生)
黄ピーマン(油炒め)
甘柿、キウイフルーツ
アケビ、イチゴ
ビタミンB1 生リーフレタス、生サニーレタス
生しいたけ
ドリアン、日本栗、アボカド

上記の表のようになります。どの栄養素が必要で、どの食材が栄養価が高いかなどと参考にしていただければと思います。
現在では、スマホやインターネットですぐに栄養価を調べる事ができるので、自ら調べるようにしましょう。
スマホ使いすぎて、首コリ・肩こりになるのは注意してください。

参考文献

  • 熱中症環境保健マニュアル
  • 糸数さとみ/特集子どもの熱中症/2011年7月号(1387)23
  • 森田明美/トゥデイズケア小児の経口補水療法/nursing today2011-6
  • 熱中症ガイドライン厚労省
  • 谷口英喜・田中明美/熱中症予防のための食生活-食事面からのアプローチによる予防策-/Geriat.Med52(5)519~525,2014
  • 清水敬樹・三宅康史・有賀徹/熱中症の治療と予防/No.4707 2014.7.12
  • 環境省:熱中症予防サイト
  • スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック 財団法人 日本体育協会

宜野湾整形外科医院 リハビリテーション科
理学療法士 奥間 翼