【少年野球の筋トレ】スクワットは自重で十分!やり方を解説
本記事では、「キング・オブ・エクササイズ」とも呼ばれている「スクワット」について説明していきます。「スクワット」は、下の絵のように、立った状態から股関節とひざ関節を曲げてしゃがみ、そこから立ち上がる運動です。下半身強化のトレーニングとして多くのスポーツ選手が行っています。とてもシンプルな運動ですが、種類も多く、野球でのケガ予防やパフォーマンス向上、コンディショニングにも役立つトレーニングです。
また、肩や肘をケガしてボールが投げられない状況にある選手に対しても、ノースロー期間中にリハビリの一環としてスクワットを行ってもらい、下半身を鍛えることをすすめることはよくあります。
小学生でも有効な「自重スクワット」のやり方
成長期にある少年野球選手がケガをしない筋肉づくりを目的として行うのであれば、ダンベルなどの重りを持たず、自分の体重だけの負荷で行う「自重トレーニング」は、かなり有効です。
その中でも、やんわりじっくりと筋力を発揮させる「自重スクワット」は、成長ホルモンも強く活性化され、体が大きくなったり背が伸びる刺激になると考えられており、成長期の子どもにとっても十分効果のあるトレーニングと言えます。
自重スクワットのやり方
以下、自重スクワットの基本的なやり方とポイントです。
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「自重スクワット」のポイント
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下半身の障害予防としての「シングルスクワット」
「シングルスクワット」とは、片脚で行うスクワットのことです。通常のスクワットに加えて「シングルスクワット」も行うことで、下半身のケガ予防に役立てることができます。
野球のプレーは片脚で体を支え着地する場面が多いため、片脚で着地した瞬間、
- 肉離れ
- 足首の捻挫
- ひざの靭帯や半月板の損傷
といったケガをすることがよくあります。
シングルスクワットを行い片脚での動きの安定性を高められれば、上記のようなケガを予防することが期待できます。
以下、シングルスクワットのやり方をいくつか紹介します。
「自重シングルスクワット」のやり方
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運動のポイントは、自重スクワットと同様です。
バランスボールを使った「自重シングルスクワット」
また、より不安定な状態を作るためにバランスボールに後ろ足をのせて行うことで、バランス能力がさらに鍛えられます。ひざを曲げる際、ボールを後ろに転がすイメージで行います。
ボールを横に転がしながらスクワットする場合は、とくに、支持足側のひざが内側に向きすぎないように意識して行いましょう。そのためにも両股関節を安定させて動かすことが大切になります。
【応用】ゴブレットスクワット、ルーマニアンデッドリフト、荷重シングルスクワット、ツイストランジ
少し応用的な動作や荷重を加えたスクワットのやり方を4つ紹介します。
ゴブレットスクワット
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ルーマニアンデッドリフト
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荷重シングルスクワット
ウォーターバッグなどの重りを担いで行う「荷重シングルスクワット」や体幹をひねりながら行う「ツイストランジ」など、多くのバリエーションを加えることで、野球での様々な動きに対応できるカラダを作っていくことができます。
※ 重りを使って行う荷重スクワットは、小学生にとって筋肉や骨、靭帯などへの負担が大きくなる場合もあります。ご自身の体力に合わせて重量を調整して行うようにしてください。
ツイストランジ
支持足のヒザを曲げたまま、上半身・体幹を前脚側に回旋させます。上半身が動いても下半身がびくともしないくらい安定できたらいいですね。
【まとめ】小学生には自重スクワットがおすすめです!
ここで紹介したスクワットを行うことで、野球のプレーでの安定性が高まり、下半身のケガ予防にもつながります。とくに自重スクワットは小学生から行えますので、ポイントを確認しながら日頃の練習に取り入れて欲しいと思います。
【参考文献】
- 有賀雅史/スポーツ外傷・障害予防のための筋力トレーニング/臨床スポーツ医学・2016
- 石井直方/筋肉まるわかり大辞典/ベースボール・マガジン社・2009